4通目
こんばんは。今週は火曜に祝日がありましたが、平日休日問わずに時間をたっぷり使った怒涛の濃い1週間でした。出張は新潟一泊・長岡一泊。効率よく移動するため、移動の合間でたびたび駅にあるあの電話ボックス風の箱にお世話になっています。サービスの使い勝手があまり良くないので、弊社にアプリを作らせて欲しい。
それではいつも通り、日曜日の夜中にお送りします。
会社の文化のもと、共通の価値観
採用基準を検討する打ち合わせで、「候補者が会社の文化に馴染むかどうかを判断基準にするか」ということが議論になりました。馴染むかどうかが論点ではなく、「会社の文化」という言葉が何となくみんなで理解はできるが曖昧で、何を指し示しているのか分かりにくいからでした。「仲が良い」「優しい」「自由」「責任感がある」など、具体例を挙げてもらうと良い印象を受ける言葉が上がり、現状では良い文化が保たれてはいるようですが、この「会社の文化」と言われたふわっとしたものを能動的に醸成、維持していくことの重要性を認識しました。
文化とは「複数名により構成される社会の中で共有される考え方や価値基準の体系」のことです。会社が進むべきだと考えている価値観を従業員に普及させることが文化のもとになり、文化を醸成し、維持に繋がります。
会社では下の価値観を定めています。
頼られる存在になろう
・プロフェッショナルであること
・人の和を大切にすること
・当事者意識を持つこと
複数の拠点を持つ130人の会社で、文化のもとであるこの価値観を普及させるためのいくつかの工夫があります。
全社員に繰り返し価値観を伝える
会社で定めた価値観を、毎月繰り返し話しています。価値観は定めただけでは意味がなく、社員一人一人が意識して初めて意味が生まれるものです。例え聞き飽きた社員がいたとしても心折れることなく、毎月、繰り返し伝えることで、自然と社員が意識できるように努めています。2年以上、毎月話しています。
価値観に沿う行為を褒める
ある行為を社長が褒めるということは、その行為を会社が正しいと考えているということと同じです。どんなに小さいことであっても、その行為が価値観に沿う善いことであれば、具体的に感謝を伝えます。些細なことですが、会社は従業員ひとりひとりが集まってできているため、一人ずつ感謝を伝えて価値観を共有していくことが文化や価値観を浸透させる上で一番効果的です。
全社員の前でMVPとして表彰することもあれば、通路ですれ違った時にサラッと声をかけることもあります。社長の一言の影響が大きくなることを利用して、文化の浸透を図っています。
社長が価値観を体現する
社長が目指せないことは、従業員にまで浸透しません。会社にとっての「歩く価値観」となり、誰よりも体現しようとすることを常に心がけています。誰よりもプロフェッショナルで、誰よりも人の和を大切にして、誰よりも当事者意識を持つこと。日々の積み重ねが最重要だと考えています。
面接の最後に価値観を伝える
これは今週から取り入れ始めました。今いる従業員だけでなく、入ってくる人にも理解してもらうための、冒頭の議論への解決策です。会社で維持したい文化を、最終面接の際に自分の口から伝えることにしました。全ての問答を終えた後、最後に「会社はこういう価値観を共に目指すことを求めています。あなたにはこうなることを求めていますが、よろしいですか。」と伝えていくことにしました。
もちろん候補者の多くは最終面接前に経営理念のページを見てくれています。それでも、社長が改めて価値観を伝えていくことで、会社全体で掲げた価値観を守る文化があるということを伝えるきっかけになると考えています。
今週の写真
東京都現代美術館で行われているMOTコレクションの「被膜虚実」を見てきました。サムフランシスの作品が好きで、サムネイルのトップに飾られていたのでこれは行くしかないと思い、人と会うランチの予定をわざわざ清澄白河にさせてもらい、時間の合間を縫って見にいきました。
サムフランシスの巨大な絵画が4面に飾られた部屋の居心地の良さが素晴らしく、キュレーターの方に感謝しかないです。2024年6月18日まで行われています。
今週の音楽
DOON KANDA - Celest
神奈川生まれのアーティスト、ジェシー・カンダの音楽アルバム。ジェシー・カンダの作るグラフィックデザインの作品が他に類を見ない作風で美しくて大好きだったのですが、まさか音楽アルバムまで出すとは。彼の作品はクリスカニンガムが製作したAphex TwinのMVを見た時と同じような衝撃でした。ジェシー・カンダの他のアルバムもいいですが、Celest は特に最高です。繊細なピアノ主体のクラシカルな曲調でずっと聞いていることができ、アートワークも秀逸。最近はジェシーカンダのTシャツを買いました、これを着て最終面接に出たい。
今週のアプリ
Kompanion Fasting Tracker 16:8 ( iOS Android )
イスタンブールの会社のサービス。16時間:8時間の断食を行うことを手助けしてくれるアプリ。基本有料なのですが、料金を支払うまでの流れが素晴らしいです。無料で始めると、数分以内であれば高割引で始められるような宣伝が始まります。
アプリの中では断食中に「なぜ断食をするのか」「どうして16時間待つのか」を科学的に説明してくれて、ただ食事を我慢するだけではなく、今体の中に何が起きているか理解しながら過ごすことができます。長時間の待ちが発生する間に、ユーザーに対して意味のあるステータス表示をすることができている好例です。
しばらく断食を続けたら肌の調子が良くなった気がします。現代人は食べ過ぎなのかもしれませんね。
以上!
今週もお疲れさまでした。
来週は数時間後の月曜日が仕事の山です。乗り切りたい。