恐ろしく濃厚な日々
「年を取ると日々が早くなる」と言われますが、全然そのようなことのない日々を過ごしています。一日一日があまりに長すぎる。毎日が命がけのクライマックスで、気が抜けず、生を実感しています。今のこの行動が会社のためになるのか、1秒1秒を大事にしながら過ごしています。毎週美術館に寄れる自分の活力には自分でも驚きます。
7年勤めた社員と過ごした最後の日
今週は7年近く勤めた社員の最終出社日がありました。週末にその社員と2人で、遠方に住む昔お世話になった方に会いに行きました。栃木の山奥まで車で行き、目的地の滞在時間も含めて10時間以上一緒にいる小旅行となりました。7年も一緒に仕事をしていたので、10時間もあっても話は尽きることなく、これまでのことやこれからのことをひたすら話しました。
「7年間で一番楽しかったことは何だった?」と尋ねたことに対する答えは、まさかの雑談チャンネルに貼られた何気ない写真に関する一幕でした。それは「一人の社員がはしゃいでる」だけの本当に何気ない写真でしたが、自分が撮影した写真だったので良く覚えていました。どうしてその写真の一幕を選んだのか全く分からず、面白すぎてしばらくその話が続きました。「7年もいてそれかよ!笑」と思わず口に出て、2人で笑い合いました。
今になって思うのは、本当に何気ない、笑いあえるような雰囲気が働く会社にあるということは、想像以上に人を幸せにできているのかもしれません。
私は普段から、日常の何気ないことを積極的に雑談チャンネルに投稿しています。仕事以外の日常風景を働くメンバーに共有することは、多拠点・リモートで働く社員に対して帰属意識の醸成のために重要だと考えています。ただ、どうでもいい内容の投稿はもちろん業務には必要なく、効率だけを考えるのであれば完全に無駄で、社員の働く時間を奪っていることも理解しています。毎回「本当に意味があるのかな」と、疑心暗鬼になりながら投稿している節もありました。しかし、今回退職する社員から「7年で一番楽しかったこと」に選んでもらえて、自分が続けていることへの手応えを得られました。
170人以上の従業員を抱え、一人ひとりを理解する時間も減ってきていますが、それでも、人を数としてのみ扱うような姿勢には可能な限り抗い続けます。明日も会社に行きたくなるような、私が考える幸せな状態を保てる速度で、会社を拡大し続けていきます。
今週の写真
群馬県立館林美術館で行われている「シンフォニー・オブ・アート — イメージと素材の饗宴」を観た際に撮影した写真です。出居麻美さんの織物作品をアップで撮影しています。ビビットで現代的な色と文字からなる織物は、混沌としながらもどこか調和しているように感じられました。好きな芸術家の一人になりそうです。
ずっと行きたかった群馬県立館林美術館にようやく行けました。時間の関係で滞在時間は短めでしたが、行けてよかったです。広々とした土地を効果的に使えている良い美術館でした。次は時間に余裕があるときに訪れたいです。
今週の音楽
窓辺リカ - Open Window vol.2
相対性理論+world’s end girlfriendのような、ブレイクコア、ドラムンベースと柔らかい女性ボーカルの組み合わせの音楽です。3曲目の『The Shilver Key』がおすすめ。インタビューでは、影響を受けたアーティストについて下記のように答えていました。
worlds’s end girlfriendの音楽性は、私の想う一つの完成系だと思っていて、レーベルに所属した後でもずっと憧れていますね…
私はworld’s end girlfriendが大好きなので、憧れているというインタビューを聞いて音の作り方に納得しました。インタビューに出てくる他のアーティストも普段から良く聞くアーティストばかりで、きっと今後の作品も好きな作風になる気がして、今制作しているらしい新しいアルバムのリリースが本当に楽しみです。
今週のアプリ
Brilliant: Learn interactively ( iOS Android )
ブリリアントは、数学やデータ、コンピュータサイエンスのスキルを磨くことができるアプリです。2015年にリリースされ、継続的にアップデートされています。
昔からあるアプリですが、2024年5月9日に大幅にアップデートされました。日本人で知っている人はほとんどいなそうで、substackを読んでくださっているみなさんくらいしか知らないかも知れません。
良くある素晴らしいラーニングアプリと同様に、1つ目のレッスンを突破すると、継続的な利用を促すような、もう一度使いたくなる仕組みが現れます。
今週の映画
オッペンハイマー( 2023年 )10点中9点
ザ・コンサルタント( 2016年 )10点中8点
用心棒( 1961年 )10点中8点
顧客に薦められ、グランドシネマサンシャイン池袋でオッペンハイマーを観に行きました。この映画館のIMAXは、ビル6階建て分の高さで約18m、横幅は約26mという巨大スクリーン。次に面白そうな映画が出てきたときはまた行こうと思える映画館でした。
『オッペンハイマー』は関連するwikipediaだけを熟読した状態で臨みました。最高に楽しめたので、その方法が一番良さそうです。ドキュメンタリーでここまで興奮させるノーランは天才だ。『ザ・コンサルタント』は好きな映画で、2回目です。最後の兄弟のくだりは蛇足かなとは思いますが、主人公の描き方が大好きです。『用心棒』はまだ観てなかった黒澤明の映画。実に面白い。斬殺音をつけた初めての映画とのこと。アングルが独特だなと感じたのは、望遠カメラを多用しているからとのこと。黒澤明の映画はなんでこんなに面白いんだ。
今週も地獄のスケジュールです、全力で乗り切ります!
おやすみなさい!