木曜日の休みに救われた週、39通目
今週も慌ただしく過ごしました。先週末も今週末も用事がある中、今週は木曜日が祝日で良かった。久々に家でのんびり過ごすことができました。
4年ほど続けている筑波大の大学院生向けの授業に、初めてオフラインで参加しました。やはり授業はオフラインに限る。そして筑波大は遠い。
北海道に8泊9日の出張予定があり、行程を決めて予約しました。札幌から入り、人生初の釧路まで行きます。楽しみ。旅行の行程決めが大好きです。
今週も朝食に打ち合わせを入れました。朝食打ち合わせは全力でオススメです。
家族に不幸があった社員の家に訪問し、お焼香をあげに行きました。これ以上ないほど辛いことではあるけれど、こうした機会に声をかけてもらえることは、本当に嬉しいことでもあります。家族が元気そうで、心から安心しました。
「社長になるかもしれない」
今週、二人の知人から『(会社の経営を引き継いで)社長になるかもしれない、助言はあるか』という話をされました。どちらも100人未満の規模の会社です。社長になるなんて考えもしなかった人が途中から社長になるなんて、岩田さんと私くらいかと思っていましたが、もしかしたら意外といるのかもしれません。
会社を創業して社長になることと、会社を引き継いで社長になることは全く別です。経営のプロではない一社員が100人未満の規模の会社の社長を引き継ぐ時に、気をつけると良さそうなことを書き残します。いつか社長になる時が来たら(?)参考にしてください。
私が社長になる時に気をつけたこと vol.1
社員を平等に理解しようと努めること
大企業で社長が変わる時、「あの新社長はあの人と仲良くしていたらしいよ」「あの部署に力を入れそうだ」「〇〇分野の派閥が強まりそう」「こちらの技術には関心がない」など、その企業に所属する社員が噂話をすることをよく耳にすることがあります。
就任直後から社内に敵を作ることほど無意味なことはありません。ひいきする部署や社員を作らず、多くの人と平等に話を聞き、資源を適切に分配するために会社の現状を知ることが重要です。
私が社長を引き継いだときは、全社員と一対一で話すことから始めました。任天堂の岩田さんが、社長に就任する際に始めに全社員と話したこと(上と同じリンクのこの本に書いてあります)を参考にしています。
就任したその日から、社長を演じること
創業30年の会社の社長であっても、就任3日目の社長であっても、社長は社長です。相対する相手の会社からすると、就任日がいつかなんて関心がありません。私はこの事実に苦労しました。
「社長になったばかりなので」は使ってはいけない言い訳です。どんな形で会社を引き継いだとしても、今全責任を負えるのはあなたしかいません。社長の立場を理解する必要があります。
就任直後に事件が起きて会社に問題が発生したら、就任前に原因があったとしても、それはあなたのせいであり、説明責任はあなたにあります。その覚悟をもつことが必要です。
休む手段をもつこと
従業員から社長になる際の一番大きな違いは、雇用される側から雇用する側になることです。一度退職して取締役になるため、「有休」や「出勤」という概念がなくなります。いつでも休んでも良くなり、極端な話では会社さえうまく行けば毎日寝ていても構いません。しかし、きっと社長を任されるあなたは、他の社員の人一倍、人数倍働くことが好きで、会社のために長年がむしゃらに働いてきた人のはずです。
「いつでも休んでも良い」と言われても、従業員の時の癖が抜けず、溢れる仕事を片っ端から片付けたり周りの目を気にしたり、休むことを避けるかもしれません。会社を成長させるため、会社が気掛かりになり毎日働き続けるかもしれません。
しかし、社長は長期戦です。1ヶ月や1年で終わるものではなく、うまく行けば30年続けることになるかもしれません。持続性のある戦い方が必要です。私の場合は、美術館や小説など、一人で平穏に楽しむ趣味があり、息抜きの機会になっています。自分と向き合える、自分なりの趣味をもつことが必要です。
書き出したらたくさん出てきそうなので、次週以降も続けます。
今週の写真
冬の長岡花火、ウィンターファンタジーに訪れた際に撮影した、花火の明るさで照らされたタイミングの写真です。あたりは真っ暗でしたが、花火が打ち上がる一瞬だけこのように明るく照らされて、独特の写真が撮影できました。
夏に見る花火より、冬に見る花火の方が好きかもしれません。寒くて空気が澄んでいるからなのか、人の密度が夏より少ないからなのか分かりませんが、寒さ耐性がある方にはオススメです。
今週の音楽
HomeSoon - Cousin
オーストラリアのシドニーの二人組、Freda & Jacksonの片方の、Jackson Fester によるプロジェクトです。優しい静かなテクノで、アートワークの自然と良く合う音色です。名盤はジャケットから良い。
今週のアプリ
iPad用Final Cut Pro ( 名前の通りiPadのみ )
素晴らしいアプリを見つけました(というか派手に出ていたにも関わらず見逃していました)。これだからアプリの追いかけはやめられません(?)。
「プロ向けのビデオ編集」というジャンルの中で、一番新しいインターフェースを提供しているアプリです。Appleから2023年5月に提供されました。iOSのみ、そして名前の通りiPadのみの提供のため、iPadでの使用感に特化されています。Adobe Premiere Rush や Filmora、Power DirectorやFocus Liveといった競合アプリが存在する中、最も後発かつ洗練された使い勝手のアプリとなっています。
特に素晴らしい点は、プロ向けのビデオ編集であっても、iOSの標準の見た目を踏襲している点です。他の競合アプリが独自の画面の作り方を展開する中、「iPad用Final Cut Pro」は見慣れたインターフェースで綺麗に作られているため、初めて触る人でも直感的で理解しやすい内容になっています。注意を惹きつけるための黄色の入れ方は標準の写真アプリの編集時の見せ方を踏襲していたり、アクセントカラーである薄紫色が効果的に取り入れられていたり、『さすがアップルのアプリだ』と言わざるを得ない作りとなっています。
写真右に見えるホイール型のボタンも細かいところに手が届く圧倒的な使いやすさとなっています。2023年現在、ほとんどのユーザーインターフェースが出尽くしたような時代に、さらに新しい発明を提案してくるAppleの攻めの姿勢には脱帽です。それでも、Macで作業する場合の動画編集ソフトには機能が劣るため(例えば、手ぶれ補正のスタビライザー機能がない)、普段の動画編集はこれまで通りPremireを使うことにはなりますが、簡単な動画編集は「iPad用Final Cut Pro」で済ませてみたいと思います。
しばらく気をつけていることシリーズを続けます。
おやすみなさい、良い夜を。