とにかく毎日濃密で負荷の高い一週間でした。無事に一週間乗り切れた自分を褒めたいところではありますが、漏らしている連絡が山ほどあり、乗り切れたと書いて良いのか悩ましいところです。明日が祝日であることに感謝して書きます。
お金への執着
会社にまつわる決めごとの中で特に難しいことは、人に支払うお金を決めることです。社員の昇級額からアルバイトの時給、役員の報酬から自分の報酬に至るまで、会社にまつわる人たち全ての金額を決めなければならず、私にとっては特に負荷の高い仕事の一つです。
負荷がかかる理由として、私自身があまりお金に執着がないことがあります。私は長い間お金に執着しないことを美徳として生きてきましたが、ある日、有名な経営者と一対一で会話している際に「経営者はお金に執着する必要がある。君はお金を欲しいと思っておらず、それが君の弱点だ。」というようなことを言われ、衝撃を受けました。たしかに、多くの経営者は、自分がお金持ちになりたい、たくさんのお金が欲しいと願うからこそ、会社を成長させる強い気持ちが生まれるのかもしれません。その日以来、お金への執着がないことが自分の美徳から弱点だと認識するようになりました。しかし、もともとの性格的なところもあり、お金を強く望むことができず、弱点の克服はできていないままです。
人に支払うお金を決めることは、とても配慮が必要で、絶対に間違えることが許されません。私の場合は、たまたま自分がお金に執着がないだけで、それは全く普通ではなく、ほぼ全ての人がお金への執着があるということを常に自分に言い聞かせなければなりません。
社長は、お金に執着する人の方が向いています。そんなことを思い出した一週間でした。
今週の写真
四ツ谷駅にある紀尾井清堂での展示を見た際の写真です。紀尾井清堂は内藤廣さんが設計した建物で、普段は公開されていません。現在は9月30日まで一般公開されています。建築学科卒のゼネコンに勤める友人に誘われて、二人で見に行きました。友人は内藤廣さんについて詳しく、内藤廣さんの建築の特徴や考え方を聞きながら楽しみました。
建物のファサードや一階部分の柱、天井などのコンクリートは、すべて杉板の型枠によるコンクリートで作られており、打ちっぱなしのコンクリートですがどこか温かみのある雰囲気があります。特に一階の柱部分は、幅の違う杉板がランダムに選ばれており、コンクリートとは思えない独特の雰囲気があります。
内藤廣さんのことは初めて知りましたが、建築に向かう真摯な姿勢が伝わる素晴らしい展示でした。数十年の記録を残したノートがいくつも展示されており、建築への向き合い方や日々の葛藤など、内藤さんの思考を覗くことができます。文章を読むのであれば時間に余裕を持って訪れることをお勧めします。
友人との話の中で一番興味を惹かれたことは、『1つで済むものを2つにすることで、象徴的になる』という建築デザインの技法です。建物の側面に取り付けられた鉄の柵を見て、友人が教えてくれました。もし一人で見ていたら確実に見逃していましたが、たしかに言われてみると余分な手間がかかっており、その分普通の柵とは異なる見え方をしていることに気がつきました。
他の例としてガウディの建築( 画像の元記事 )をあげてくれましたが、この画像の建築も柱が2本になっていることで象徴的な存在となっています。たしかにこの柱は一本で済む。この手法は建築だけでなく、他のどんなデザインでも使えそうな技法でした。良いことを教えてもらいました。
今週の音楽
Young Juvenile Youth - Animation
しばらく新曲が出ていなかったYoung Juvenile Youthが新曲を出してくれました。活動再開がとても嬉しいです。ということで、今回は昔のイケてるアルバムを選びました。2015年のEP、Animationです。アートワークも最高に美しい。
Young Juvenile Youth は男女二人のユニットです。男性のトラックメイカーが最高のセンスの持ち主で、個人名義ではJemapurという名前で活動しています。私はもともとJemapurのアルバムを購入していたので、「Jemapurのトラックに女性ボーカルが乗ったユニット」という認識で聴いていました。
何度も聞きたくなるEPです。近いうちに新しいアルバムを出してくれることを望みます。
今週のアプリ
出張が多く、いろんな宿泊予約アプリを試して来ましたが、ユーザーインターフェースの美しさや使いやすさという観点で一番推せるアプリは、booking.comです。
旅行アプリは挙動がおかしく質が低いものがあったり、ユーザーを邪魔するうるさい仕掛けが山盛りのものだらけで、使うたびにガッカリするものだらけでしたが、ようやく良いアプリに辿り着きました。色の使い方が一番ユーザーに親切で分かりやすいです。お得かどうかは一切判断基準に入れていません。
booking.comは言ってしまえば普通のアプリではあるのですが、普通を作ることの難しさを宿泊予約アプリのカテゴリでは特に感じます。宿泊予約時にストレスなく最後まで使いたい場合は、booking.comをオススメします。
普段、平日はほぼ全く育児ができておらず、今日は久しぶりに一日娘と向き合いました。
良い時間でした。溜まった仕事は明日にしよう。
おやすみなさい、良い夜を。