メールを介したAIとの対話
硬めの文体で初めましてのメールを打つ必要があり、ほぼAIの書いた通りに送りました。メールを打つ際は重要なポジションの方への連絡を行う場合が多いため、これまではAIに助言をもらいながらも自分の言葉を混ぜていましたが、今回は時間がなかったこともあり、初めてほぼAIが作成した通りの内容で試してみました。すると、当たり前ですが、相手からは他の方と変わらず、想定通りの一般的な内容で返ってきました。その返信もAIで作成した内容を再び送ろうとして、ふと「相手もAIで返信をしており、実はAI同士で会話しているだけでは?」と思い始めました。
社長の仕事は”社長”という役を演じること。社長というアカウントからメールが送られることが大切で、内容はAIが理解できさえすればいい。相手も、他社の社長からの連絡を受け取るという”社長”の役を演じている。CCに含められたお互いの会社の社員は、社長同士の話が行われたことを理解して、進めていく。もしかしたら本当は社長はいないのかもしれないけど。
そんなディストピア感を感じた週でした。相手が生身の人間であることを祈ります。
今週の写真
森美術館で行われている「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」展を見に行きました。複数の作家の作品が集められている展示です。入ってすぐに置かれている芸術家ビープルの作品『ヒューマン・ワン』がとても魅力的でした。回転する筐体の中で「メタバースで生まれた最初の人間」が歩いている様子を表した作品です。
ビープルはNFT作品の中でも最も高額で落札された作品を制作したアーティストです。写真の『ヒューマン・ワン』もNFT作品であり、33億円程度で落札されています。最も高額で落札された作品は「Everydays—The First 5000 Days」という名前であり、5000日間(13年間以上!)もの間、毎日作り続けた作品を集めたものです。5000日間も作品を作り続けられていることが信じられません。
ビープルはNFTアートで有名になりましたが、この人は元から良いものを作り続けているアーティストでした。フライングロータスのMVを2010年に制作しています。無意味なNFTアートが出回り続ける中でも、ビープルのような努力を続けてきた実力者が評価され、日本の美術館でも展示されることを嬉しく思います。
協賛の会社を見たらアンソロピック( Claude を提供している会社 )の名前があり、より好きになりました。
今週の音楽
Scenario - Marcel Dettmann
今週の映画
REVENGE リベンジ ( 2018年 ) 10点中8点
サブスタンスの映画監督であるコラリー・ファルジャが気になり、初の長編映画を見てみました。緊張感の続く絵作りや、魅力的な女性、それを搾取する男性の構図はサブスタンスと一緒です。傷口がアップされ、思わず痛みを想像してしまうシーンの作り方も特徴的です。現実世界にちょっとファンタジーな要素が出てくるあたりも一緒。面白い映画監督が出てきました。今後が楽しみです。
書きたいことがありましたが、眠気に勝てず断念。
来週は週半ばくらいに一回書いてみることにしよう。
おやすみなさい、良い夜を。